◆ 2008年 8月 西湖 今、このホームページの表紙に使っているお菓子は《蓮根餅》です。 ご存知、「紫野 和久傳」さんの《西湖》を真似て作ったものです。 今や東京でも入手可能な銘菓で、このお菓子のファンは多い事と思います。 元々はお料理の締めくくりに出されれいたデザート菓子ですね。
和菓子には行事のお菓子、門前のお菓子、茶席のお菓子、デザートのお菓子など、様々な分野での発展がみられます。 が、当然のことながら、何でも最初に目をつけ最初に作り出した人は本当に偉いなぁ〜と思います。 《蓮根餅》は蓮根の澱粉を蕨餅などと同様に、砂糖と水で練り上げた単純なお菓子です。 もちろん澱粉の質そのものにも差はあります。 が、その上に砂糖に和三盆の糖密を用い、きな粉ではなく笹の葉で大事に包んで清々しく仕上げたところが特別な人気になったのではないか… と思います。
《西湖》が一世を風靡した時、「あの時、私達が「ふ〜ん」ではく、蓮粉をお菓子にすることを思いついていたらねぇ。。。 私達、ひと財産築けたのにねぇ。。。」 と、一緒に食事をした友達と大笑いしました。 今では色んなお菓子屋さんが、(この私でさえも)この蓮根の澱粉を使った《蓮根餅》を作っておられます。 が、最初にこのブームを巻き起こした「紫野 和久傳」さんの厨房は素晴らしいと思います。 《西湖》を目にし口にするたびに、お稽古の為に茶席に向くお菓子を手に入れたくて…、京都のお菓子を真似る事にはじまった自分の和菓子作りを考えさせられます。 発想の転換や表現の豊かさを問いかけてくれる… 私には、苦くて美味しいお菓子です。
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