◆ 石切剣箭神社 / 2012. 2. 27 朝からキラキラとした小雪の舞う今日、母のお供で「石切剣箭神社」に行きました。 やがて半世紀近く、母が毎年一月に欠かさずにお参りしているところなのです。 ところが「今年はもう、あの参道を歩く 自信がない」と言いだし、私に「どこかで石切りさんのお札を納めてきて」と言うのです。 ・・・で、母を連れ、車で参拝するとにしたのです。 本当に何十年ぶり? 40年? いやいや… もっと昔の事かも知れません。 母は妹が生まれた直後に右足大腿部にできた骨腫瘍の手術を受けました。 最悪の場合は右足切断と言われての大手術でした。 その時に祖母の薦めで父が願掛けのお百度を踏みに行ったのがこの石切さんなのです。 石切さんは関西では「でんぼ(できもの、腫れもの)の神さん」で知られています。 また「勝負ごとに勝つ!」守り神でもあります。 腫瘍を最悪の“でんぼ”と考え、絶対に病に勝つ!と… 家族の願いを託したのですね。
お蔭さまで母は右足を切断する事も無く、再発も無く現在までも元気です。 そのお礼参りに… 母は毎年欠かさず石切さんを訪れているのです。 おそらく私達が幼いころには父一人で。 妹が幼稚園に上ったころ、ちょうど母の松葉杖が取れた頃には家族でお参りをしていました。 私達が抜け、父が亡くなり… 最近は叔母と二人でずっと続けていた母の正月の行事です。 「今日、また寒の戻りみたいよ。 行くの?」 風邪気味の母に尋ねると「石切さんへ行く時はいつも寒いねん。 石切さんは寒い!と相場が決まってる…」と。(笑) 途中、大阪市内に入ったところで少し渋滞に巻き込まれましたが「楽ちん♪」と、ご機嫌です。 子供のころ、やたら楽しく見えた参道を通る事も無く、いきなり絵馬門横の駐車場に到着です。 「ええ〜っ? こんな所やったっけ?」 全く見覚えがありません。 堺に住む叔母とは鳥居の前で待ち合わせです。 絵馬門を抜け参道を渡って鳥居前に… 叔母はまだ到着していません。 鳥居の外の参道から本殿を拝すると 「ええ〜っ? こんなに小さな所だった?」 すごく賑やかで大勢の人がごった返している印象しか残っていません。 「お百度参り… こんなに短い距離だったっけ?」 この寒さの中、大勢の人がお百度参りをしておられて、かなりのスピード感があります。 「白い馬(神馬)はもう居ないの?」 父に付き添われて怖々、餌の人参をあげた事だけは鮮明に記憶に残っています。 参道! 確かにこの細い坂道には見覚えがあります。 ずっと変わらない商いをしているのだろうなぁ〜と感じられる、昭和にタイムスリップしてしまったような懐かしい雰囲気です。
母と叔母に言わせると「史上最高に人の少ない石切さん」だったそうです。 結局、私と妹が記憶しているのは賑やかで美味しいものの並ぶ参道と白い神馬だけでした。(爆笑) まぁ子供って、そんなものですよね…。 子供のころには全く気付かなかったことですが、参道には「相談」「占い」「霊」などの看板がたくさん見えました。 「石切剣箭神社」に祈願に来る人々は、それぞれに苦しみ悩んでいるのですね、きっと。 子供の私達には美味しく楽しい参道も、参拝者の皆さんには神社と共に救いの道なのでしょう。 母が救って頂いたように… 皆さんのお願いもきっと届くことと思います。 「石切剣箭神社」詣では、来年からこの季節の私の行事として付け加えられそうです。
◆ 湊川神社 慈善茶会 / 2012. 2. 26 兵庫県の茶道協会が主催で「裏千家」「表千家」「瑞穂流」による合同茶会が、湊川神社で行われました。 私の苦手な大寄せですが… 「今年は大寄せにも参加して勉強する」と決めましたから(苦笑) 妹と二人で行って来ました。 比較的スムースに回れた方ですが、やはり一日仕事でした! (笑) まずは楠公さんにお参りをさせて頂き、最初に表千家の立礼席に。 ここでは写真が許されたので(笑) お床の写真を撮らせて頂きました。 次に我が裏千家席、席主はF先生。 生田神社の初茶会の折、後見に出て下さった“あの先生”でした。 偶然とはいえ、何だか勝手に親しみを感じました。 広間ですが台目の出炉に設えて、菓子器や茶碗に丹波焼の作家さん大集結! 三田青磁を用いられたり… 県内の窯を重視された楽しいお席でした。 「瑞穂流」はさすがに美術館もの?と思うようなお古いお道具ばかりがずらり! それぞれにお勉強させて頂き、ありがとうございました。
◆ Facebook デビュー / 2012. 2. 21 今日の午後の和菓子教室に愛弟子Yちゃんが久々に参加してくれました。 Yちゃんはこのところ本当に忙しそうで、お茶のお稽古にもなかなかお越しいただけない状態です。 珍しく今日は「このあと、何も予定がない」と聞き、妹がFacebookやらtwitterやらアメブロやら… タブレットやスマホについて… 色々、レクチャーを受けていたんですね。 何だかとっても面白そうで… 私も途中から参加させてもらって妙に盛り上がりました。 で、Yちゃんに色々質問を投げかけていたら… Yちゃん、師匠である「らっちょ先生」を電話1本で呼んでくれて… 「まずは、やってみましょう」と、らっちょ先生。 いきなり、Facebook デビューしちゃいました! (苦笑) とは言え、とにかく登録しただけで何も投稿していません! お友達もYちゃんと「らっちょ先生」だけなんです。 もう少し、たくさんの方々と交流ができるようにならないと…ね、投稿も意味なし!です。 皆様、是非ぜひ… お友達になって下さいね 〜。 宜しくお願いいたしま〜す♪
◆ 思い立って、京都へ / 2012. 2. 18 今日は本来、和菓子教室の日でしたが… ご欠席やら変更やらで、結局、お休みにさせていただきました。(苦笑)
色々回る事を考え、車で出る予定をしていたので心配したのはお天気です。 予報は「曇り時々雪」 朝、この寒冷地・鈴蘭台に雪はありません。 ところがニュースで「京都は5pの積雪」と雪化粧をした街の様子が映っています。 「う〜ん、まぁ、5pなら溶けるかぁ〜」 途中、有馬の辺りでは久々の雪景色に感激です。 道路はまったく問題なく、無事に京都に着きました。 確かに薄っすら雪化粧です。 東寺の写真、本当はもっと雪がハッキリしていたんですが… とても素敵だったんですよ。 お席は朝9時からでした。 京都のお席の先生、皆様にも歓待して頂き… 楽しくお勉強をさせていただきました。 各お席によって確かに雰囲気も違うものですね。 元気よく明るく美味しいものが大好き、みんなが仲良しで一致団結した気持ちの良いお席でした。 念願叶って… お伺いできて本当に嬉しかったです。 ありがとうございました!
昼食後、皆さんと別れて目的の宝鏡寺さんへ。 この時期はお寺の公開はありませんから早々に「人形供養」をお願いしました。 宝鏡寺さんがあるのは表千家、裏千家に通じる寺の内通りです。 何もかも懐かしいところです。 学生の時には何度かこの宝鏡寺さんの人形展にも行った事があります。 せっかくここまで来たのだから、もちろん「茶道資料館」へも行きましょう。(笑) お呈茶席では佐藤先生に「あら、珍しい人が…」と。 スミマセン! 近くにいながら全然、足を運びませんものね、私。 御家元の周辺をざぁ〜っと妹に説明し(笑) 松風園さんに立ち寄りました。 松風園さんでの用事を済ませ、今度は急ぎN先生のお宅へ。 N先生、今日はお稽古日ですのでお社中の皆様にもお会いしたいと思って伺いました。 お稽古場にお邪魔をさせていただき、ここでもまた美味しいお茶とお菓子です♪ 「早めの夕食を…」と、結局、先生に美味しい「ぐじ鍋」をご馳走になりました。 何をしに行ったんだか・・・(苦笑) 先生の御足の具合が優れないご様子で心配です。 いつまでもお美しくお元気でいらして頂きたいと心から願うことでした。 ちょっぴり早起きをして出かけましたが、その甲斐がありました。 心配した雪もなく… 寒かったけれど、久々に「京都」を感じた実に充実した一日でした。
◆ 今年のお雛様 / 2012. 2. 15 先月の和菓子教室の折にKさんから、またもやお姉さまのちりめん細工の作品を頂きました。 この度は何とも愛らしい、おじゃみでできたお雛様でした! 今年の教室の雛飾りは、コレに決まりです♪ 内裏雛と三人官女、五人囃子の10体が赤い帛と共に紙箱に納められていました。 「この形で納めてもらって… 飾る時は、箱の上にお内裏様とお雛様をのせて上げて下さいね。 適当な雪洞とか… ありますか?」 雪洞も屏風もあります!ありますぅ〜♪ なんてコンパクトで素敵なアイディアでしょうね。 マトリョーシカを彷彿とさせるような風貌です。(笑) お顔の表情が全て違っていて、「可愛い♪」と声をかけたくなります。 着物の配色もそれぞれに凝っています。 Kさんのお姉さまはこうした「ちりめん細工」の先生をなさっておられるそうですが、昨年、暮れに頂いた「苦難が去る」という…南天の枝に止まった9匹のお猿も芸の細かさが光っていました。 この手先の器用さ、感性、絵心も素晴らしいです! “上手には好きと器用と功積むと この三つ揃う人ぞよく知る” どの道も同じですね。
◆ 1カ月待ちのイチゴ / 2012. 2. 13
母がことの外、このイチゴが気に入って… 記されていたK農園に改めて注文のお電話をしたところ、なんと1カ月から1ヶ月半待ち!でした。 「順次、お送りしていますので… いつになるか日にちの指定はできません」と。 岡山の「桃太郎」O農園さんと全く同じです。 生ものなのに、いつ届くか分からない!! う〜ん! 皆さん、産直の美味しい物をよくご存じなんですね・・・。 今年は「食べブログ」にならないように! と、つまらぬ目標を立て… 到来物については出来るだけ書き控えていたのですが、今月に入り、いきなり挫折です。(苦笑) こうして皆様に美味しいものを教えて頂き、我が家の食生活を実に豊かに支えて頂きます事に、心から感謝、お礼を申します。(笑)
◆ 雲龍…? / 2012. 2. 10 先月の御宗家初釜での「千載雲竜符気運」という玄々斎のお軸の話をしていたら… K先生が「実は昔に…ちょうど雲の間から龍が顔を出したように見える写真を撮ったことがあるんです」と、嬉しそうにその「雲龍」の話をして、先日、そのお写真をプレゼントして下さいました。
「とても奇麗な夕焼けだなぁ〜と写真を撮っているうちに、このような珍しい写真が撮れたんです」と。 なるほど・・・ 確かに雲の下から「龍」が出てきていますねぇ〜。 笑!!! K先生の許可なく写真を公開しちゃいました。 気運、符くといいですね♪
◆ 何だか複雑です / 2012. 2. 9 小学校3年生から父にお花を習い、中学入学時から私のお茶の生徒さんであるYちゃんから中津川の満天星一休さんの「栗ッシュー」を貰っちゃいました!(笑) あの小さかったYちゃんから、こんなお気遣いを頂くなんて… 複雑な思いです。 昨年12月、和菓子の生徒さんIさんから「先生がブログに書いていらしたので…」と、満天星さんの「杣の木洩日」を頂きました。 ちょうどその日にYちゃんに出会うことがあり、甘いもの好きのYちゃんもご一緒に…と、「杣の木洩日」をいただきました。 その折に、この「栗ッシュー」の話が出たのです。
「杣の木洩日」が気に入ったYちゃん、お稽古のある今日に合わせて私達の為に「栗ッシュー」をも取り寄せてくれたのだそうです。 夜のお稽古で… 皆で美味しく頂戴しました♪ さすがに甘さがほど良くて、後味の良いお菓子でした。 ご馳走様でした〜。
◆ えっ? 私達に…? / 2012. 2. 8 東京 から戻り、早速お稽古でした。 今日、最後の生徒さんとなったYさんから「いつも、ありがとうございます」と、バレンタインのチョコレートをもらいました〜。 「えっ? 私に?」 「はい、久仁子先生とお二人に…」 生まれて初めてバレンタインにチョコを頂きました!(笑) チョコレートをプレゼントした事はあっても、貰うのは初めてです。 そう言えば… 父も毎年、楽しみにしていましたっけ…。笑! 「友チョコ」だったり「自分チョコ」だったり… 今は男性にプレゼントする方が少ないのだと、聞いてはいましたが… まさか、私が頂く立場になろうとは… (笑) Yさん、思いがけないプレゼント、ありがとうございました♪
◆ 春の東京和菓子教室 / 2012. 2. 1 〜 6 今年最初の東京での和菓子教室の為に1月30日に上京しました。 東京の風は冷たくて… 数日前に降った雪が北側の道に寄せられたまま沢山残っていて、驚きました。 見ただけで「ううぅ〜 寒っ!」って感じです。 この季節、トマトのベランダから望む富士山の頂が白いのは当然なのですが、周囲の山々までもが白く見えるのは10年間で初めてだと妹は言います。 各地に大雪をもたらしている寒波の厳しさを物語っていますね。 インフルエンザの蔓延も報じられていますが、今回、風邪でのご欠席はお一人も無く、ホッとしました。 皆さん、お元気にご参加くださり本当に有難いことでした。 今回のお菓子は「草もち」と「桜川」です。 「草もち」はその名の通り「蓬」を使った餅菓子 、「桜川」は上下を“かるかん”にして真ん中の“蓬のこなし生地”を挟むように作る棹物です。 上の“かるかん”を淡い桜色に、下の“かるかん”を薄い水色に染め… 川面があり緑の土手があり桜の花が咲いている「春の川辺」を連想して頂きたい創作のお菓子です。 共に“蓬”を使い、共に蒸し器で作るお菓子でしたから… 大変でした! 私も生徒さんも時間に追われての作業です。 (笑) 奇麗なお菓子には手間と時間が掛かるものだと、ご理解頂けた事と思います。。。(笑) 毎回、楽しみにしている親友Sちゃんとの会食ですが、きっと愛息の受験で慌ただしくしている事だろうな〜と、連絡を控えました。 来月の同窓会で京都で会う事になっていますから…。 東京の教室には静岡県の藤枝から製餡所の奥様、Kさんがご参加下さっています。 そのKさんが「うちの餡を使って田園調布で鯛焼き屋さんを始めた方がいて…」と、ホカホカの鯛焼きを持って来てくれました。 今すぐ食べたい!気持ちをグッと抑えて… 教室終了後にトースターで焼いて皮をパリパリにして… 頂きました。 ホント、美味しい! Kさんの所の餡が美味しい事は周知の事実です。 それにしても… 東京から藤枝まで餡を求めて訪ね歩かれた!というのもスゴイですね〜 「あんこの旨さ段違い!」と書かれたラベル… 「開運庵さん」、一度、お伺いしたいお店です!
今回も例によって(笑) 皆さまから色々な物を頂戴しました。 東京のお教室は身も心も豊かにしてくれます。(笑) 母は今回も絶好調! 駅前のボラボラのおばちゃんにもらったイスラエル産の可愛い柿に「この季節に生の柿?」と目を輝かせ、Hさんから頂いた手編みの襟巻を離さず、Oさんから頂いた毛糸で早速、得意の足首ウォーマーを編みはじめました。
また最終日には沖縄からTさんが… お姉さまのお仕事に便乗してお姉さまと共に教室にご参加下さいました。 またまた沖縄の珍しいお菓子を頂きました。 「ちんすこう」もこんなにオシャレになっているのですね〜。 私達3人の「沖縄へ行きたい熱」が高まりそうです。 皆様、本当にありがとうございます。 心からお礼申し上げます。。。
ちょうど教室の間に節を分け、暦の上には春を迎えました。 前回は終わったら真っ暗だった午後の教室ですが、今回は毎日きれいな夕焼けを見ることが出来ました。 夕陽に影を落とす富士山が素敵です! 少しずつですが確実に日が延びていますね。 陽ざしだけを見ていると「各地の大雪のニュース」が嘘のような… 春を感じる6日間でした。
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