◆  サイン会と写真会  / 2011.  4. 27

母が朝になって「今日、私も三宮に行こうかねぇ~」と、何やら嬉しそうに言います。 「何か、用事?」 「道上さんがね、サイン会でジュンク堂に来るんだって。 本も欲しいと思ってたし、ちょうどいいかな~と思って。」 「はぁ~?」 サイン会の整理券を取る為に、ジュンク堂の10時の開店を目指す羽目に…。 私達、昨日のうちに準備万端整えて今日はゆっくり出かけたいと思っていたんですけどね! この人はいつもこうなのです!(笑) 朝になって突然、予定を変更し、いきなり行動を起こすのです。 それ故、ついたあだ名は「ワガママちゃん」です。

「道上さん」とは、母が欠かさず聴いている朝のラジオ番組のパーソナリティで関西では有名人! かなりの影響力を持つ方で、ファンは大勢おられると思います。 もちろん私達も毎朝、楽しく拝聴しています。

10時の開店と同時にジュンク堂に飛び込んで本を購入、受け取った整理券番号は180番でした。 きっと以前から配られていたのですね…。 サイン会は番号順ではないとの事ですが、なんせ、年のせいで何事も早く、早くの性格です。 「2時からだから、付いて行ってね。」 とんでもない! 無理です、無理です。 私達、昼からお稽古なんです! 仕事なんですよ!! もう、まったく…。 確かに何時間待ちか分からないサイン会に、足の悪い母を一人で行かす訳にもいきません。

結局、愛弟子のYちゃんにお稽古に少し早く来てもらって母の付き添いをお願いしました。 Yちゃんは小学校の3年生から父にお花の手ほどきを受けています。 華やかな今どきのお嬢さんですが、実に素直で真面目です。 「私、お母さんのファンなんです。 可愛いですよね。」と、いつも母を気遣ってくれる心優しいお嬢さんです。 「面白そう…」と喜んで、快くワガママちゃんに付き合ってくれました。

       

「Yちゃんのこと、お孫さんですか?」だって…。 母は何やら不服そうですが、Yちゃんのお母さんは私より一つ年上なだけなんだから当然でしょう…。 母は2階のサイン会場に居て、Yちゃんがグルグル非常階段を並んでくれたそうです。 せっかくの休日のお稽古日にごめんなさいね。 お世話になりありがとうございました。 ワガママちゃんのワガママちゃんたる所以ですが、幾つになっても好奇心旺盛で行動的な母の性格、私も好きですね!(笑)

 

◆  バウムリンデ Part Ⅱ / 2011.  4. 26

「大ニュース!!!」 妹が嬉しそうにマッサージから帰って来ました。 「バウムリンデ、6月まで待たなくても買えるよ♪ 大阪の伊勢丹に入るんだって!」 先日、Nさんから頂いた「バウムリンデ」を求めて、次回の東京教室の折には一目散に新宿に行こうと計画していた私達です。(笑) 取り寄せも可能でしたが… 賞味期限が当日という「クラックバウム」や本来の「バウムクーヘン」も気になっていましたから…。 6月の上京の楽しみの一つにしていたんです。

GW中にグランドオープンするJR大阪・三越伊勢丹に、関西初!日本では2店舗目になる「ホレンディッシュ・カカオシュトゥーベ」が出店するそうです。 「5月4日にオープンだって。」 マッサージの待ち時間に読んだ雑誌からの情報のようです。 本当に笑ってしまうほど…、彼女の目はこうした情報を確実にキャッチします。 但し、これは知ってて見るのと知らずに見るのでは大違い! 知らずに見ても見過ごしていたかも知れません。  つまりはNさんから頂いて知っていたからこそ、目に付いた事だろうと思います。

「ホレンディッシュ・カカオシュトゥーベ」とはドイツ語で「オランダ風のカカオのお菓子屋」という意味だそうです。 提供されるお菓子は国立ドイツ菓子協会が設定したバウムクーヘンの定義(小麦粉1:バター1:砂糖1:卵2の比率)に沿ったものなんですって。 バター以外の油脂は使わず、その製法もドイツそのままに日本で再現するそうです。 伊勢丹では【ノスタルジックな味わいの菓子への興味が回帰し、日本人の舌に合わせるのではなく“本場”や“本格”を消費者が望んでいる】と、顧客の動向を分析しているのだそうです よ。 なるほど・・・。 しかし、確かに嬉しいニュースでした♪(笑)

 
◆  バウムリンデ  / 2011.  4. 23

我らが足長おじさん・東京のNさんが、神戸にいらっしゃいました。 一昨日から京都に滞在され、昨日は彦根に行き、今日わざわざ神戸に立ち寄ってから帰京されるとの事でした。 前回、お見えになった時には神戸の教室も見て頂きたくて、我が家(教室)で私の料理でおもてなしをしたのですが、今はもう食器もありません。 どこでお昼にしようか?と迷ったあげく、第一樓を予約しました。 京都に宿泊だったのだから… 神戸ではやはり中華かな? と考えたのです。 残念ながら今日は土曜日でランチコースはありません。 前菜、スープまでは美味でしたが… 前半にはやたら揚げものが重なり、後半には甘い点心が多く… 何だかイマイチでした。 お口の肥えたNさんだからと、気負い過ぎて裏目に出てしまいました!残念です。(苦笑)

そんなNさんが嬉しそうに持って来て下さったお土産が新宿・伊勢丹にあるホレンディッシュ・カカオシュトゥーベの「バウムリンデ」でした。 ホレンディッシュ・カカオシュトゥーベはドイツの老舗洋菓子店で、今のところ日本では新宿伊勢丹のみ(2009年9月に出店)で購入可能なお菓子だそうです。 ずっしりと重たいです。 包みはシンプルで箱にも入っていません。 白いボール紙にキッチリと巻かれて可愛い包装紙で包み、リボンがかけられていました。 日本のラッピングは華美だと、無駄が多すぎるな~と改めて感じました。

           

包みを開ければ… 何層にも重なった生地とマジパン、その上には見事なチョコレートのコーティングです。 うわぁ~、美味しそう♪ バームクーヘン好き&チョコレート好きの妹にはたまらない!お菓子です。 早速、頂きましたぁ~ !!! チョコは少し苦みがあり、案外しっかり固いものでした。 生地は洋酒がよく効いていて、実にしっとり… 「これ、美味しいぃ~~~」 三人で口を揃えて満面の笑みです。 Nさんに感謝です! 私達の好みをよくご存知で… いつもいつも美味しいものを届けて下さいます。 さすがに新宿伊勢丹! 新宿の伊勢丹ブランド(新宿伊勢丹にしかないもの)を、たくさん確立していて… 本当に巧い戦略だと思います。 

思えば… 私達は東京教室の皆さんのお蔭でこうした話題の、最前線のお菓子に恵まれます。 あのガトーフェスタ・ハラダの「ガトー・ラスク」もブームのはるか以前に! 特に関西ではラスクのラの字も無かった頃に、何人もの方から頂戴しました。 アンリ・ルルーの「塩キャラメル」 栄太郎の「板飴」 ねんりん家の「バームクーヘン」 ピエール・エルメやデメル 、デル レイの「チョコレート」も…。 どれもこれも、みんな、皆さんのお蔭で口にする事ができたのです。 本当にありがとうございます。

それにしても、日本人はこんなにも世界中の美味しいものを買い集めて… 本当に良いのでしょうか? 何だか申し訳ない気がしつつ… 2㎝も頂けば十分な、深い味わいの「バウムリンデ」にははまってしまいそうです。 

 

◆  九州のお土産  / 2011.  4. 19

先週はMさんから博多の「鶴の子」を、昨日はSさんから長崎の「落雁」を頂きました。 何だか北九州のお土産づいています。

Mさんはご出身が福岡で、ご実家に帰られたとの事です。 「鶴の子」 何年ぶりでしょう…。 最近、すっかり頂かなくなったお菓子でした。 相変わらず少し甘いですが… さすがに味わいは上品です。 何だか気持ち小さくなったように思うのですが…。 母はシンプルなパッケージがいたく気に入った様子で… こんなにスッキリ気品のある包装は見た事が無い! と大絶賛です。 確かに美しい! 品位が感じられますね。 こうしてみるとやはりパッケージも大切です 。

                     

Sさんは高校の先生、修学旅行で長崎に行かれたそうです。 「デザインが面白いので…」と私達にまでお土産を買って来て下さいました。 なるほど長崎らしい帆船や蛇踊りの珠と龍、提灯など… 他にはない“型もの”です。 色もパステル調で、カラフルに箱詰めされています。 Sさんからは時折こうした“少し珍しいもの”や“少し変わったもの”、“洒落たもの” を頂きます。 私達の知らない物を色々教えて下さるのです。

九州といえば… 先月、新幹線が鹿児島まで開通しました。 また鹿児島へ行きた~い!と騒いでいたのに…。 今年のはじめ、スカイマークが神戸~長崎間の就航を開始し  「こんなに安く短時間で行けるなら長崎にも行きたいね~」と話していたのに、 震災でそんな話もどこへやら…。 被災地や原発のニュースにばかり関心が傾きます。 九州のお土産を頂いて思い出すなんて! (苦笑) 忘れちゃいけませんよね。。。 九州のことも! ある意味、色んな事を感じたお土産でした。 お二人とも、いつもありがとうございます。

 

◆  新緑が好きです!  / 2011.  4. 18

「目には青葉、山ホトトギス、初がつを」  今年はいつまでも肌寒く、桜も長く楽しめましたが、気が付けば本当に新緑がきれいです。 いつの間にか、緑が目に眩しい季節が巡って来ていました。 大震災以来、人はやはり何所か沈んでいますが、自然は力強く生きる営みを続けています。 本来、人もこうあらねば!と街路樹を見ていて思います。  

私はやっぱり、秋の紅葉よりも生命の息吹きを感じるこの季節の新緑が好きですね。。。

              

 

◆  鯉の絵  / 2011.  4. 17

教室の壁の絵を昨年の秋にJWACの版画展で求めた鯉の絵に変えようと… かけてみました。 う~ん、やっぱり壁が白い方が良いなぁ~。 まっ、これは言っても仕方の無いこと。 「しとやかに、しなやかに、したたかに!」パルファム倶楽部の代表、Oさんが目指す生き方だそうですが… この絵を見ていて、彼女のこの言葉がふと頭の中に浮かびました。 

この部屋には釘が打てません。 こうした絵は全てテグスで吊っているのですが… 今までより絵が小さい為、金具が丸見えですね。 ・・・  妹が最初に気に入った絵ですが… うん! やはり素敵です。 私も、この絵のように優雅にかつ元気に泳ぎまわれる鯉になりたいです。 明日は忘れずに、見えない 小さなフックをもってこよう~っと。(苦笑)

 

◆  鵡川(むかわ)の柳葉魚(ししゃも)  / 2011.  4. 16

“神戸そごう”に所用があり、幸い昨日は午後のクラスが休講だった為、にわかに出かける事にしました。 妹が横から「北菓楼のシュークリーム、食べたいなぁ~。 3時からだって…。」と、にこやかに微笑んでいます。 私は物産展にはあまり興味がなく行った事がありません。 並んで物を買ったり、食べたりも苦手です。 なので「貴女が行くなら付き合っても良いけど、私に買って来て!はイヤ~」 昨日から北海道物産展が行われていました。 本当に妹は、こうしたモノに目ざといというか… 逃しませんね!(笑) 

午後3時から200箱限定!との事、3時前に着くように教室を出ましたが街にはもう既に「北菓楼」の袋を手にした人が…。 皆さん、スゴイですね…、よく、ご存知だこと!(笑) 無事にシュークリームをゲットして… 北菓楼のバームクーヘンもホワイトチョコのお菓子も買い込んで、さぁ帰ろう!とした時に、出口付近で私が吸い寄せられたのは「ししゃも」です。(笑) 東京の居酒屋でSちゃんと「今だけ!北海道産ししゃも」を注文し、わずか3尾のししゃもにビックリする値段がついていたことを思い出しました。 

ホットプレートの上で良い香りを放ちながら色艶良く焼かれていました。 お店の人がにこやかに差し出してくれた爪楊枝にささった「ししゃも」を、つい頂いてしまいました~。 「やっぱり、北海道の本物は美味しいねぇ~」 ・・・ 「はい、こちらがオスですよ」 と、次の爪楊枝が目の前に…。 「オス? ししゃもにオスってあるの?」 まぁ、オスはいるでしょうけど、売り物としてのオスって聞いた事がありません。 「食べてもらわないと美味しさが分かりませんから。 どうぞ、どうぞ…」

ちょっぴり苦みがあり脂が乗ってて旨みがあり… 断然メスより美味しい!! 「北海道の人間は大概オスしか食べません。 オスの方がコクがあって美味しいでしょう? それにメスは道外で売らなくちゃ…(笑) こんな機会でもないとね、道外ではオスはなかなか売れないの! みんなメスしか買ってくれないんだもの…」 わずか2㎝ほどの試食で私達はすっかり「ししゃものオス」のファンになり、この日はメス、オスのセットを買って帰りました。 「食べるときはオス、メス1尾ずつペアでね。 それ以上、食べないで…。 パクパク何匹も食べるものじゃないんです。 柳葉魚(ししゃも)は神様からの贈り物ですから。」 

【飢餓で食べるものが無く、途方に暮れた人々が天に助けを求めた。 そこで神々は、フクロウの女神を柳の枝を杖に鵡川(むかわ)に降り立たせた。 女神が柳の葉と魂を一緒に鵡川に流すと柳の葉はみるみる柳葉魚に姿を変え、アイヌの人々を飢えから救った。 アイヌの言葉でスス=柳、ハム=葉から転じて「ししゃも」となった。】 と、添えられたパンフレットに書かれていました。 さらに… アイヌの人々が「神様がくれた魚」として貴んだ柳葉魚が「町魚」に制定されていること、柳葉魚は町民の誇りと文化である。とも書かれていました。 店員さんの言葉の意味がようやく理解できました。。。 今夜、早速に… 感謝していただきました!

物産展にも足を運んで見るものですね。 単に美味しい…だけではなく、しっかり、その地の食文化も伝えているのですね。  

 

◆  メール、不通!!  / 2011.  4. 16

一昨日からメールが動きません! 何度メールを開いても… ユーザー名とパスワードを確認する画面が出て… それが認証されません。 (苦笑) 昨日、すぐさまお世話になっている“ヴォルテックさん”に連絡しました。 「スミマセン! こちらで少しサーバーを触っていたので… 一度、設定をやり直して下さい」と指示された通りに入力したつもりですが、やはり送受信共に動きません!! 

きっと、また… 私の操作ミスです。 いつも、そうなのです。 私はパソコンの根本的な仕組みや操作が全く分かっていませんから、本当にバカみたいな事に躓いたり、抜けたりして、すご~く単純なミスをしている事が多いのです。(苦笑) 運悪く、土日にかかってしまい… 成す術がなくメールは不通のままです。 

きっと、色々… メールが届いているだろうなぁ~と心配です。 正直に申しますと… 毎晩、メールを開けて返信に追われる事が億劫で面倒な時もあります。 が… こうして数日メールが届かない事がこんなにも淋しい?(笑) 物足りない事だとは思いませんでした。(笑) こんな私でさえ、メールが無くてはならないモノになっていることを再確認しています。

お手数をお掛けしますが… ご用の方、あるいは私から返信が無い!と仰る方は、お電話またはFAXにてお問い合わせ頂きたく思います!(笑) メール復旧までの間、宜しくお願い致します。

 

◆  道成寺  / 2011.  4. 10

好天に恵まれた今日、和歌山の道成寺に行って来ました。 地震の前から、今、私達が勉強している会で「観桜の席」が予定されていたのです。 桜には遅いかも… と言いながら、先生と現地、和歌山のグループの皆さんが計画して下さった会でした。 歌舞伎や舞踊の演目であまりにも有名な「娘道成寺」の舞台であるこのお寺ですが、こうした機会を頂かなければ生涯訪れる事は無かったと思います。

朝9時に「新大阪」を出て、10時40分には早や「御坊」に到着です。 車窓から見える山桜に「吉野に行かなくても十分やね」と妹。 途中に車内放送で案内がある紀三井寺の桜も見事でした。 お喋りをしているとあっという間に到着です。 案外、近い事に驚きました。 とにかく穏やかな 晴天に恵まれた事に感謝です。

         

境内散策の後、宝仏殿でご本尊をはじめ仏像の説明を受けました。 中央に立たれたご本尊は千手観音でした。 千手観音は正面に4本の手、背中に40本の手を持ち、各1本の手で25人を救うとされ“千手”なのだそうです。 つまり、たくさんの手と、その手に持たれた道具で困っている人を 救う慈悲のお姿なのだそうです。 そして、驚いた事にこの観音様は「子年生まれの人のご本尊」なのだそうで、なんと私をお守り下さる仏様だったのです。  (笑) ご説明下さったお坊様は「ご自身の事のみに非ず、どうぞ被災地の皆様に慈悲の手が差し伸べられますよう、お祈り下さい」と、締めくくられました。 本当に千の手で、万の手で…救って頂きたいと心から願いました。

さらに、さらに… この道成寺は、この寺を創建された宮子姫という方をお祀りしていて… 女性の幸運=平たく言えば「玉の輿」の神様だったのです。(笑) 妹と私… しっかりお願いして来ました! 宝仏殿でたくさんの仏像を拝見した後は、 縁起堂に移り楽しみにしてい安珍、清姫の「絵とき」説法です。 上下巻二本の巻き物で、先ほどのお坊様が適当なジョークを交えながら物語を進めて下さいます。 いやはや… 女は恐い!ですね… (笑)

遅めの昼食をとり、このまま帰るのは勿体ない!と、足を延ばして「田殿丹生(たどのにゅう)神社」というお宮さんにお参りに行きました。 実にきれいなピラミッドのような形をした小山の麓にあり、ここも気持ちの良い場所でした。 こちらはこの山全体がご神体?だそうで… メンバーの一人が登りたい!と言いだされ… お供しました。(笑) かなりの急斜面をグネグネと上り… 日ごろ運動不足の我々には結構きつい道でした。 (苦笑) 

       

ご案内下さったのは、こちらの宮司さんで「きれいでしょう…」途中の山桜を示されますが、ひたすら足元を見て踏ん張り上がる私には、桜を愛でる余裕はありません。 20分程で頂上付近にある「白山神社」という小さな社に到着しました。 爽やかな風が吹き抜け、眼下に広がるのどかな景色に疲れも何所へやら…。 登り終えた者だけが味わえる爽快感でした。 

和歌山県に足を踏み入れたのは2度目です。 こんな機会がなければ…と、有意義で楽しい一日に感謝です。

 

◆  防犯ブザー  / 2011.  4. 8

今月1日、東京の和菓子の生徒さんで静岡在住のNさんから「被災地に防犯ブザーを送ろう プロジェクト」のお知らせを頂きました。 岩手県庁災害対策本部の医療班におられるドクターからの呼びかけで、その趣旨は「避難所生活を送る女性や子供、お年寄りを守る為に防犯ブザーを!」と、いうものでした。 確かに、神戸の時にも知り合いのお嬢さんが恐い目に遭った話を聞いた事があります。。。 現場のドクターが必要だとお考えなら…と、すぐに数人の生徒さん、友人に声をかけてみました。

ところが、誰の返答も芳しくなく… 参りました! 私自身も防犯ブザーなるものを見た事がありません。 通学途中の子供が持つ物といった認識しかありませんから、まずは小学校のお子さんのいる生徒さんに 尋ねる事に。 が… 今は春休みです。 「卒業式前なら、声が掛けられたのに…」 あるいは「新学期にならないとクラスの編成が分からず、連絡網が回せない」というのです。 小学校の教諭をしている友人は口を揃えて「防犯ベルは教育委員会から配布されるものだから、教育委員会のハンコが無ければ1個たりとも出せない」と言います。 別の学校関係者は「神戸市も財政難で… 余分は無い」とか「こっちでも不足している」とか、とにかく良い返事はひとつもありませんでした。 

必要とされる数は2万個以上! 1万個は内閣府からの約束をとりつけているのだそうです。 単位が万単位ですから、私達が購入してプレゼントするという優しいものではありません。 学校単位、 その方面の企業や協会に依頼しなければ追いつきませんよね。

時に金曜日です。 週が明けるのを待って、私自身が岩手のAドクターに連絡を取り「まだまだ必要」だという事を確認したうえで、神戸市の教育委員会に直接お願いをしてみました。 が… これまた、お役所は固いですね。(苦笑) 「ブザーは皆さんの税金で購入しているものだから、勝手には出せない。 岩手県庁、あるいはその医師からの正式な要請公文書が届けば動ける」というのです。 まぁ、確かに! 個人のものではありませんから、教育委員会 の返答としてはそうですね。 もちろん、Aドクターには、この旨は伝えました。。。

ならば…と、今週早々にラジオ番組に呼び掛けのお願いをしてみましたが、これも“なしのつぶて”です。 私自身が口ばかりで…自分が動けずにいますから、偉そうなことは何一つ言えません。 (苦笑) そんな中、今日、大阪のスルガヤさんというメーカーさんから無償で新品のブザーが届きました。 小学校の同級生、須磨区妙法寺郵便局で局長をしている幼なじみとも言えるU君が声をかけてくれたのです。 この1週間で唯一にして最初の支援物資です。 スルガヤさん、本当にありがとうございました! 

私も今週からお教室が始まってしまい、思うようには動けないのですが… 微力ながら根気よくお声をかけることを続けたいと思っています。 

 

◆  都の春も… / 2011.  4. 5

東京での教室がなくなった為、本来、欠席にしていた京都のお稽古に行って来ました。 帰りにT先生の所に着物を取りに行かせて頂く約束をし、荷物持ちに妹を連れて久々に車で京都に出向きました。 やはり京都は学生の街ですね。 新学期が始まり若者で溢れている!そんな感じに見えました。 満開の桜には少し早いようですが、柳の緑が春の陽ざしに輝いていました。

                

お稽古は楽しく無事に終わり… 宮川町のT先生の家に着いてからが大変でしたぁ~。 先生は相変わらず、すこぶるお元気で、相変わらず愉快です! 今日、引きあげた着物は20枚余り…。 一点、一点、先生が説明をして下さるものだから時間がかかります。 妹はあきれ果て「もう、いい加減にしてちょうだいねぇ」と、苦笑しています。 新調のものは無く、例によって頂いたお着物の“直し”ばかりですが、楽しみにしていたものが何点かあり… 私には、楽しい時間でした。

先生のお宅は宮川町にある“町屋”で、主に外国のお客様を迎える旅館も営んでおられます。 ご主人様のお話ではこの大震災後、全ての外国人の宿泊がキャンセルになったそうです。 同業者の中には、この調子では年内には倒産だと仰る方もあるそうで、大手のホテルでも外国人観光客の激減で大きな痛手を受けているのだそうです。 ちょうど私達が居る時にドイツのご常連のお客様から、お詫びのお手紙が添えられた荷物が届きました。 「お母さんにコレ、あげよ。 可愛いお母さんにピッタリや…」 思わぬプレゼントを頂きました。

こうして、いろんな所に被害が出ているのですね。 私達だって… 東京教室を取りあえず休講にしましたものね。。。 都の春も、今年はちょっぴり淋しい春なのかも知れません。

 

 ◆  あれから3週間 / 2011.  4. 1

未曾有の大災害から3週間ですね。 神戸の時もそうでしたが、まずは命の無事が確認できて喜べたものの、これからが本当に大変ですね。 家族を亡くした方、家を失くした方、仕事を失った方… 二重、三重の苦難から、どう立ち上がれというのでしょう。 あまりの事に…、何も出来ない私達には中途半端なお見舞いの言葉さえ失礼だと感じます。

一言に、亡くなられた方と行方不明者の数が2万7千人を超えると言われても… そこには、その方々お一人お一人の人生があったはずです。 あの日、朝いつものように出かけて行ったはずの家族なのに…。 つい、少し前まで温かいお昼ご飯を召し上がったでしょうに…。 その時まで、楽しくおしゃベリもなさっていたでしょうに…。 神戸の時とは違い、家族が離れた場所で被災された事は何より辛い事だと 心が痛みます。

強い余震も続いています。 後からの余震の方が恐いです。 私達もそうでした…。 あの時の恐怖が甦り、ちょっとした揺れにもビクビクしました。 今でもです。。。  あの日以来、続く余震に被災地の皆さんがどんなに恐い思いをしておられる事かと思います。

地震、津波の災害に加えて原発や放射能の不安があります。 私でさえ原発の仕組みが分かるようになりました。 家があっても避難を強いられている方々、 一生懸命に作ったものを廃棄しなければならない方々、また、これ以上の被害を広げない為に原発の現場で懸命の作業を続けて下さっている方々 、その方々を送り出すご家族… 本当に申し訳なく頭が下がります。

今、日本中の人が多分みな同じ気持ちでいる事と思います。 「一体、この国はどうなるの?」 日本が音を立てて国ごと傾いて行くような… そんな恐怖や不安を 感じているのではないでしょうか? 被災地の方々に心を痛めながら、自分の無力を感じています。 

本来なら今日から6日まで、東京での和菓子教室でした。 ポッカリと時間が空き、考えても仕方の無い事を色々考えてしまいました。 (苦笑) 必ず春は来るのだ!と、自然が教えてくれています。 何事も知らないかのように桜の花がほころびはじめました。